@article{oai:ir.kagoshima-u.ac.jp:00014354, author = {深瀬, 浩三}, journal = {鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編, Bulletin of the Faculty of Education, Kagoshima University. Cultural and social science}, month = {Mar}, note = {p.61-85, p.86-106, 本研究は,日本における重量露地野菜の典型である根菜類(春・夏・秋冬ダイコン,春夏・秋・冬ニンジン,カブ,ゴボウ,レンコン,タマネギ,サトイモ,ヤマノイモ,春植え・秋植えバレイショ,カンショ)の生産と市場流通の地域的変化を明らかにすることを目的とした。各統計資料を使った分析・考察の結果は次の通りである。 1973年~2012年にかけて,根菜類各品目の生産地別作付面積の変化をみると,1973年時点で,すでにいくつかの品目の生産は偏在しているが,1970年代~1980年代にかけては,野菜作の補助事業の実施,機械化の進展,米の生産調整による転作などによって,北海道や青森県,九州地方の南北の遠隔地に産地移動した。1990年代以降,根菜類各品目の作付面積が全体的にさらに減少の傾向を示す中で,千葉県の冬ニンジンや青森県のゴボウ,長崎県のタマネギ,北海道のヤマノイモ(ナガイモ),鹿児島県の秋植えバレイショの作付面積が増加している。 次に,1984年,1990年,2000年,2010年の北海道,東京,名古屋,大阪,北九州の中央卸売市場における根菜類各品目の流通をみると,野菜の入荷先地域については,1984年時点で卸売市場近郊の生産地と,北海道や青森県,九州地方の遠隔地による出荷時期をずらすリレー出荷,特定地域からの独占的な出荷がみられた。輸入品については,古くからタマネギやニンジンは国産の端境期や不作時に流通しており,1990年代以降は,中国産のゴボウやサトイモなどが増加している。1980年代までローカルスケールで出荷を担っていた中小規模生産地は,大規模生産地の成長や輸入野菜による広域大量流通によって,卸売市場でのシェアを落としている。その結果,日本における根菜類生産はさらに特化偏在の地理的分布に形作られていった。}, pages = {61--106}, title = {日本における根菜類の生産と市場流通の地域的変化 : 1980年代~2010年を対象として}, volume = {68}, year = {2017} }