@article{oai:ir.kagoshima-u.ac.jp:00014618, author = {梅林, 郁子}, journal = {鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編, Bulletin of the Faculty of Education, Kagoshima University. Cultural and social science}, month = {Mar}, note = {本稿は、フーゴー・ヴォルフのオペラ《お代官様》の台本作家ローザ・マイレーダーが、ヴォルフの友人であるオスカー・グローエに宛てた書簡より、マイレーダーがヴォルフを支えていた状況と、《お代官様》に関する考えを明らかにするものである。 ヴォルフは、《お代官様》をウィーンで初演したいと考えていたが実現はされなかった。その理由として、ヴォルフが宮廷歌劇場に楽譜を提出しなかったことが一因と考えられる。マイレーダーは書簡で、ヴォルフが台本だけでなく、楽譜も提出する必要がある旨述べているが、提出には至らなかった。最終的にマンハイムで行われた初演は、グローエの尽力が大きいが、もしヴォルフがマイレーダーたちの助言に従っていたら、ウィーン初演は不可能ではなかったかもしれない。 また、マイレーダーは、当初から台本の冗長さについて述べていたが、初演後の短縮は、両者ともに満足のいく結果となったことから、マイレーダーの指摘の的確さが見て取れる。彼女は、ヴォルフが登場人物を音楽的に表現する方法も肯定的に評価しており、演奏に対するマイレーダーの批判的な意見と改良への提案は、ヴォルフや彼の音楽に対する温かな理解から出ていたと考えられる。全体としてヴォルフは、様々な形で彼を支援した良きパートナーを得ていたのである。}, pages = {63--76}, title = {R. マイレーダーの書簡にみるH. ヴォルフのオペラ《お代官様》 : O. グローエ宛 1895 年と1896 年の書簡より}, volume = {70}, year = {2019} }