@article{oai:ir.kagoshima-u.ac.jp:00014619, author = {梅林, 郁子}, journal = {鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編, Bulletin of the Faculty of Education, Kagoshima University. Cultural and social science}, month = {Mar}, note = {本稿は、音楽愛好家であったユダヤ人フリードリヒ・エックシュタインの著書と、友人で作曲者のフーゴー・ヴォルフの書簡記述を中心として、エックシュタインがヴォルフに対して行った支援の実態を、音楽愛好家と作曲者両者の視点から明らかにするものである。 エックシュタインのヴォルフに対する支援は、人物などの紹介と、物質的・金銭的な支援の二種類に分けられる。人物などの紹介としては、エックシュタインの著書にはヴォルフとブルックナーとの会食の設定が生き生きと描かれると共に、かなり控えめに出版社の紹介についてが言及されている。一方ヴォルフの書簡には、特にアメリカ行きを考えていた際に、当地で必要となるであろう後ろ盾の人物紹介依頼に関する記述があり、金銭的支援については、直接に借金を申し込んでいたり、また弟をエックシュタインの会社に雇ってもらった上で、弟がヴォルフから借りた金を、弟の給料から差し引きで払うよう依頼したりするなど、具体的な援助依頼が見られる。全体として、エックシュタインの著書では、主に人物紹介や物的支援についての思い出が記されているのに対し、ヴォルフの書簡では、かなり生活に直結した人物紹介や金銭的支援を依頼している様子が窺える。 またヴァグネリアンであったヴォルフは、反ユダヤ主義の理念を掲げていたが、実際のところ、両者の記述内容から、このような考え方が二人の関係に影を落とすことは無かったと考えられる。}, pages = {77--92}, title = {フリードリヒ・エックシュタインとフーゴー・ヴォルフ : 音楽愛好家と作曲者の関わり}, volume = {70}, year = {2019} }