@article{oai:ir.kagoshima-u.ac.jp:00015319, author = {原井, 美波 and Harai, M. and 冨山, 清升 and Tomiyama, K.}, journal = {Nature of Kagoshima}, month = {May}, note = {鹿児島市桜島の袴腰海岸にはムラサキクルマナマコPolycheira rufenscens (Brandt) が生息しており,このムラサキクルマナマコのサイズ頻度分布と性比の季節変化を2010 年12 月から2011 年12月の一年間追うことによって,鹿児島市桜島袴腰海岸に生息するムラサキクルマナマコの繁殖の起こる時期と,個体の体の大きさと性別の相関関係の有無を明らかにした. サイズ頻度分布調査は,ムラサキクルマナマコを毎月100 匹以上調査地で採集し,体長と体幅を測定してその体積を算出した.頻度分布は一年間どの月でも似た山の形となり,新規加入と推測される個体の山は確認されなかった. 性比については,各月40 匹程度の個体を解剖して顕微鏡による生殖巣の観察を行い,卵の確認できたものを雌,卵の確認できなかったものを雄,生殖巣自体が判別できなかったものを判別不能として処理した.各月の性比を比較すると,6月に雌の比率が急激に増加し8 月まで雌が存在したが,その他の月では雌は見られなかった.また,生殖巣の発達については4 月から8 月にかけての期間が顕著であり,それ以外の月では萎縮しほとんどが判別不能であった. サイズ頻度分布の季節変動については新規加入が見られなかったため,体の小さい成体は生息地が他の個体と異なると提案された.また,季節変動も無かったことから性別と体の大きさには相関関係がないと言える.性比については,4月から8月にかけて生殖巣が発達し,4 月から5 月にかけて成熟した雄が増加していることから,この雄の一部が性転換することで6 月に雌が出現したと考えることが可能である.6 月に雌が出現し,9 月にはほとんどの個体が放卵・放精を終えたと考えられるため,6 月から8 月の間が桜島袴腰海岸における本種の繁殖期であると言える.}, pages = {451--456}, title = {鹿児島湾桜島袴腰の転石海岸におけるムラサキクルマナマコの生活史}, volume = {43}, year = {2017} }