@article{oai:ir.kagoshima-u.ac.jp:00002128, author = {田中, 剛}, journal = {鹿児島大学水産学部紀要=Memoirs of Faculty of Fisheries Kagoshima University}, month = {2016-10-27}, note = {トカラ列島及び奄美大島近海の海藻類については,未だ本格的な総合的調査は行われていない・研究者は1952年2月以降トカラ列島の各島に2回,1954年5月以降毎年奄美大島各島に数次の操集を行い,調査を行つている.これらの採集品申には学術上興味あるものも可成り見受けられ,目下研究中である.以下種名の明かにせられたこれ等本邦の南海産の種類を断片的に報告したいと思う.5)ホソミヅタマ(新称)本植物はナガミヅタマに稽類似の種と思われるが,藻体の外形及び子嚢の性状に稽差異があり新種と推定される.トカラ列島,宝島及び奄美大島古仁屋等に産し,ミヅタマと混生し,浅所又は潮溜り等に生育する.成実期は6~7月頃.6)ウシュクアオサ(薪称)奄美大島本島の東南海岸の深所(2~7尋)岩上に生育し,体は長大なるアオサの一種で,伊豆産のオーアオサと生態が似ていると思われる.藻体は長大・膜質にて柔かく,生時はワカメの如き触感があり,色調及び内部構造はヤブレグサと近似の性状を有している.生時体の基部附近の細胞は表面観にて特有の様状が認められる.7)コナハダフデノホ(新称)本植物は熱帯叉は亜熱帯性の懸藻類の一種で,既にミクロネシア群島からは山田,時田,神田諸博士によつて報告されている.爾台湾,台東に於いても山田教授及び筆者によつて本植物が1934年に採集された.今回本邦内,トカラ列島,宝島に生育しているので鼓に報告した.成笑期は5~6月頃.8)ニセウシケノリ.原始紅藻類の1種,邦産ニセウシケノリは1941年四国徳島.里浦産の僅小の標本によつてGoniotrichum Humphreyi COLLINSと査定(1944)したものである・この査定には北大・理学部所蔵のPHYC.BOR.AMER.,No.421の標本を比較検討して 決定した.其の後鹿児島県,山川港の石垣上,干満潮線間の上帯即ちウシケノリ叉はアオノリの生育帯より一寸上位に昌セウシケノリと思われる藻が毎年冬期繁茂している,この藻はSCHMITZ(1897)の言う如く,体が生長すると申空となり,βσ%9勿ρ3おの特異の性状を呈して来る・術F・BoERGEsEN(1915)は西印度の海藻報告中にBangiopsis subsimplex SCHMITZを挙げ,この植物はScHMITzの記載とは異なり,藻体が中空ではないと述べているが,これは恐らくGoniotrichnm Humphreyi CoLLINSではないかと推定される.従つて本邦産ニセウシケノリはBangiopsis属に所属せしめた方が妥当と思われる.}, pages = {103--108}, title = {日本南海産海藻類の研究 : 其二}, volume = {5}, year = {} }