@article{oai:ir.kagoshima-u.ac.jp:00002834, author = {梅林, 郁子}, journal = {鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編, Bulletin of the Faculty of Education, Kagoshima University. Cultural and social science}, month = {2016-10-27}, note = {本稿は、フーゴー・ヴォルフが1884 年から1887 年までに執筆した音楽批評文より、リヒャルト・ヴァーグナーの《ローエングリン》に関する記述を考察し、ヴォルフの《ローエングリン》に対する考え方を検討するものである。ヴォルフは音楽批評文において、《ローエングリン》の作品自体は全く批評することがなかった。これは15 歳のときに初めて敬愛するヴァーグナーに会って、自作に関するアドバイスを得て感動し、また同時期に初めて鑑賞したオペラ公演から非常に強い印象を受けたために、作品自体については、批判なく受け入れていたからではないかと考えられる。一方でヴォルフは、《ローエングリン》について、それぞれの公演における演者の言葉・音楽・演技による表現を中心に批評を行った。特に、言葉や音楽的表現においては、詳細かつ具体的な批評が行われており、ヴォルフは登場人物の性格付けを自身のなかではっきりと持っており、それを自然で的確に表現できる演者を高く評価しているのである。つまりヴォルフは、演者が作品に対して新たに独自の解釈を付加する、また逆に不十分な表現で留まるといったことを望んでいない。これは、ヴォルフが歌手よりも、詩や音楽を作り出す者を優位に置き、むしろ歌手を単なる作品の媒介者と考えていたためと捉えられる。}, pages = {87--100}, title = {フーゴー・ヴォルフの音楽批評文における《ローエングリン》}, volume = {65}, year = {} }