@article{oai:ir.kagoshima-u.ac.jp:00005917, author = {梅林, 郁子}, journal = {鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編, Bulletin of the Faculty of Education, Kagoshima University. Cultural and social science}, month = {2016-10-28}, note = {本稿は、フーゴー・ヴォルフが1884年から1887年までに執筆した音楽批評文より、リヒャルト・ヴァーグナーの《タンホイザー》に関する記述を考察し、先に梅林 2014 で考察した《ローエングリン》に関する記述との、比較検討を行うものである。まず、双方の批評文内容について、異なる部分に目を向けると、《ローエングリン》では、言葉や音楽に関する記述が多く、「言葉でははっきりとした明確な発音と場面に応じた表現が」要求され、音楽では「登場人物に合った表現をするよう、非常に繊細で、具体的な改善の提案を含む批評がなされて」(梅林 2014: p.98)いた。しかし、《タンホイザー》では、むしろ歌手の持ち声と演劇的表現の関連性について、多くのスペースが割かれている。また、ヴォルフは《タンホイザー》において、音楽的表現は演劇的表現と相まって、ひとつの舞台を作り上げるという考えも強く示した。次に双方の批評文における共通点としては、どちらにおいても作品自体の批評が全くされていないことが挙げられる。これは、創作者が演奏者よりも優位に立つというヴォルフの考え方に基づく(梅林 2014 p.99)が、その一因は、若き日に出会ったヴァーグナーやヴァーグナー作品に対する、無条件な賞賛にあると考えられる。}, pages = {15--31}, title = {フーゴー・ヴォルフの音楽批評文における《タンホイザー》}, volume = {66}, year = {} }